デザートはあなた 森 瑤子
休日のブランチにパスタを食べていた時のこと
妻が突然、不意に、思いがけず、藪から棒に、何で今日ここで!というタイミングで「パスタを作るたびに、海辺でパスタを海水でゆでたっていう『デザートはあなた』の話を思い出すんだよね~」と言い出して、思わず私はギクリとしたのです
15年以上も前(もちろん、妻と出会う前の遥か昔)、日曜の深夜放送でやっていたそのテレビドラマを私は毎回楽しみに観ていたのだけれど、森瑤子の原作小説は読んでいなかったので、そのことを(なぜか)急に思い出して2日前にamazonから「古本」で入手したばかりでした
原作が相当に面白いであろうことはわかっていたので、どうせ手にするなら「単行本」「初版」「美品」「帯付き」を、と昭和生まれの本好きが陥りがちな無意味なこだわりで探し、お目当ての1冊を購入したのです
ただ絶版となっていたその単行本は定価の3倍以上の値が付いていたこともあり、妻には内緒にしようと職場宛てに送付してもらって受け取っていました
天網恢恢 疎にして漏らさず
天誅が下された、そう私は観念して『デザートはあなた』を買ったばかりであることをパスタを食べている最中に打ち明けたのでした
購入価格には触れずに
いま家計はすべて妻に任せているので、銀行の口座から不穏な引き落としがあればキビシイ追及に遭いかねない、とドラマ「半沢直樹」の最終回をいっしょに見ながら心中穏やかではなかったのです
「絶対に塩辛すぎるにきまってるわ」彼女は断固として言った。
1968年周辺の会 蕎麦処 城山東家
7周年 信田流
時を遡ること ひと月ほど
7月25日に開店7周年を迎えた信田流さんの期間限定特別コースディナーを頂きに、最終日の8月29日に妻と伺いました
赤ちょうちん横丁時代から あうんの呼吸でタッグを組むお二人
気配り抜群のサービス担当PD女史と、大将の信田さん
アミューズ 「収獲」
右のミニトングで畑の土からブロッコリーの洋風天ぷらを採って味わいます
アミューズ・ブーシェ
新玉ネギのムースにタラバガニ、トマトのジュレ、キャビアのトッピング
炙った魚貝の昆布出汁マリネと釧路あまと
わさび香るヨーグルトソース瞬間燻製
信田流さんの料理は本当にどれも美味しいので、自分の下手なコメントをあまり付けたくはないのだけれど、このひと皿は素材の「ゆり根」の見事さとそれを生かした素晴らしい味わいに妻ともども絶句した逸品
この7周年特別コースに大将がどうしても使いたくて、苦労の末にようやく生産者さんからOKをもらって入手できたものだそう
泡状のアメリケーヌソースとの組み合わせが本当に美味しかった
釧路 菅原さん鶏卵
トリュフ香る Tamago・Kake・Gohan
ごはんは十五穀米に蕎麦の実が、黄身はコンフィにしてあり卵白のメレンゲを添え、周囲に黄身の燻製を炒ったものが散らされて、とても手が込んだ贅沢の極み、全部混ぜて頂きましたが とにかく兎に角tonikaku美味しかったのです
これだけをドンブリいっぱい食べたい、と無茶を言ったほど(笑)
メインディッシュに向けて大将が選んでくれたのは、タンゴを踊る妻に合わせたアルゼンチン産の赤
白老黒毛牛ホホ肉の煮込み
フォアグラのムースリーヌ
赤ワインとトリュフのソースペリグー
料理の美味しさに妻とため息ばかりついた夜
ここ信田流さんでしか味わえないお皿ばかりでした
Créatif japonais français 信田流
https://nobutaryuu.com/
釧路市川上町4丁目2-1
ロイヤルシティコート1階
TEL : 0154-64-6645
営業体制変更のご案内
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から
お客様および従業員の安心安全を考え
当面の間、下記の通り営業体制を変更いたします
休業日:日曜日・月曜日
営業内容:前日までの事前予約制とさせて頂きます
(火曜日のご予約は日曜日の21時までとなります)
第238回 釧路ワインを楽しむ会 オルディネール
久しぶりに参加させていただきました
コロナウイルス感染の予防対応もあって、一時期は20人を超えていた参加者もこの夜は7名の出席です
ワインのセレクト担当はJ氏
参加者が少ないこともあり、ワイン会用に3本ずつ揃えているアイテムではなく、自家用の在庫から見つくろっての供出ということでとても面白いラインナップになっています
スタートはかなり珍しいヴァンムスーの赤から!
厚岸産 殻付き牡蠣のグラチネ
ワインはルフレーブの醸造長を務めていたピエール・モネのドメーヌの白で、ビンテージは2000年
20年経って、香りも豊かになっていました
秋鮭のポワレ リゾット添え
合わせたトスカーナの白ワインはソーヴィニヨン・ブラン主体で、これも2000年ビンテージ
やはり飲みごたえのある、美味しい白でした
秋鮭のポワレの中に大きな帆立が包まれていて、その豪華さと美味しさには一同感嘆!
いちおう赤ワインの1本目(ヴァンムスーも赤だったけど)
品種は私の好きなバルベーラで、微発泡
料理は 牛タンの赤ワイン煮込み
バルベーラとともに冷やして供されたロゼのような色あいの赤
飲んでいるとどちらも非常に楽しくなります
土着品種のスキアーヴァというブドウ100%のソフィ
赤ワインはまだ2本あって、こちらはオーストリアのゲミシュター・サッツ(混植・混醸)からなるもの
そしてオルネッライアのレ・ヴォルテ
メインディッシュ エゾシカもも肉のポワレ
甘唐辛子とナス、ズッキーニを添えて
スッキリ系としっかり系の赤ワインを飲み比べながら頂くエゾシカ肉の美味しいこと!
白糠産で、1歳未満の夏小鹿の内もも肉だそう
海辺のワイン大宴会
4連休の中日の21日、親しい友人たちとの料理持ち寄りワイン会を拙宅で
フランチャコルタの乾杯でスタート
お隣さんが持ち込みで作り上げた和牛イチボ肉ローストと天然舞茸のソテー
もちろん、激旨!
途中から帯広の「春香楼 広小路」の鈴木シェフとお仲間がサプライズ参加されて、総勢13名の大宴会に
鈴木シェフは鶏唐揚げと麻婆豆腐、自然派ワインをごっそり持参してきて、まるでケータリングサービス(笑)
春香楼の味を自宅に居ながらにして堪能することに
ほとんどみんな顔見知りなので、人数が増えたぶん一気に盛り上がりました~
こちらは持ち込みの材料で料理を始めて
すぐそばでガン見していた妻は、プロらしいとても丁寧な調理法に感心しきり
本格パエリア!
その旨さと入っているタコの柔らかさに、ビックリです
こちらは豊頃町のパティシエ 井村剛央さん持ち込みのプリンとチョコレートケーキ
美味しくて、私はバクバクと食べてしまいました
そして商品化もされているチョコレート菓子のKUROMAME CACAO(左)と KURUMI KINAKO(右)
特に KURUMI KINAKOはみんなから絶賛されていましたね
つまむ手が止まらなくなりそうでした
けっこう飲んだ感じです
僕ら夫婦以外のメンバーは、あの後も連れだって二次会、三次会と末広で飲んだとのこと
なんてタフなんだ!(笑)
肉とすっぽん 平松洋子
熱心なファンという訳ではないのだけれど、目についたら何となく手に取ってしまう平松洋子氏の本。先週の北海道新聞読書欄で紹介されていた近著「肉とすっぽん」の最初の章とトップグラビアは、白糠町の茶路めん羊牧場。身近に感じている人たちのことを、うんうん、 へ~!と拝読しました。 ある時から羊の味が変わって「優しくて、おだやかな味になった。」というくだりは、「いまの羊の味わいは鎌田味だ」と評していた井ノ口さんの言葉でしょう
グラビアの鎌田さん
御自身で羊を数多く撮っているけれど、自分が羊と一緒に写っているショットは貴重なのでは
「いいね!」くしろ くじら祭り
ご近所さんから拝受したミンククジラの畝須(うねす)の「やわらか煮」
いわゆる『クジラのベーコン』に相当するものなのだけれど
ご近所さんが調理したものは、まるで別物なのですよね
去年チャレンジして作った私の普通のクジラベーコンと違って、舌の上でさらりと融ける白身、ほろりと崩れる赤身、ダブルの口福でそのまま昇天しそうな味わいなのです
釧路産シシャモのエスカベッシュ
白糠の毛ガニいただきます2020
キョンは 足の匂いフェチ
9月3日 21:13
外のデッキに現れ、センサーライトに照らされたキタキツネのキョン
(妻撮影)
(妻撮影)
デッキ用の妻のサンダルにとても執着しています
ネコのマタタビみたいに、よほど惹きつけて惑わす何かがあるのだろうか?
センサーライトが消えてしまうと人間の目ではよく判らないのだけれど
画像を処理すると、ネコたちがガラス越しにキョンと対峙していますね
この若いキタキツネは人を恐れないようで、どこかでエサをもらっているフシがあります
それは絶対にやってはいけないことなんですけどね
我が家では当然、いっさい何も与えません
9月4日 7:36
翌朝、また姿を見せてデッキを横切って行きました
ネットで調べて、キョンが妻のサンダルに執着した理由がわかりました
人が履いた靴のニオイはキツネが好むエサのニオイに近い のだそう
サンダルが盗まれなくてよかったです