だれもが知ってる小さな国
有川浩版のコロボックル物語本編がとうとう、ついに、ようやく登場
でも、まさかこの書名で来るとは想像もしていなかったので、運動公園通りのリライアブル店頭で偶然目にした時は「だれも知らない小さな国」の新装版かな、と思ってしまったほど。それだけ、村上勉氏の描くコロボックルがアイコンとして強力なのだけれど
もちろんコロボックルも全て新たに描き下ろしたものなので、昔の挿絵に比べるとちょっと大人びて、表情も豊かになってますね
本編は佐藤さとる氏の「てのひら島はどこにある」が思い出される、いわば劇中劇のような面白い構成で「だれもが知ってる小さな国」の物語の中に「だれも知らない小さな国」シリーズの本が登場してきます
だから、「だれも知らない小さな国」を既に読んでるひとは、そのままとても楽しめるし、そうでない人はオリジナルの佐藤さとる氏のコロボックルシリーズを無性に読みたくなるでしょう(オリジナルを先に読んでから本書に取り組むのが正解かな)
ちょっと嫌なTV番組制作会社のディレクターなど登場人物設定のあたりに、有川版らしさを感じます
オリジナルシリーズのように何度も読み返すか、と訊かれたら返答に窮しますが、読んでる間は夢中になれる物語であるのは確か
あっ、そうそう、北海道が物語の舞台になっていて(オリジナル版は内地)、私も道東に来てから知ったシコロ(キハダ)の木なんかが出てきます。それと、コロボックルの伝承は今は釧路市に含まれている音別町にも残っているそう
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