追悼 やなせたかし
やなせたかし氏が亡くなられた、とのニュース。
増える本に見切りをつけるため、スチール製の本棚二つに納まるだけの本しか手元に残さないようにしてきたのだけど、やなせ氏の本はずっとその淘汰をくぐり抜けてきました。
氏の人生は、18年前に岩波書店から出た「アンパンマンの遺書」に詳しくつづられています。 山梨シルクセンターがサンリオ(←‘山梨’の音読みから)と改名したばかりの頃、「個人的な偏見と趣味」で1973年に創刊した『詩とメルヘン』がサンリオの名を世に知らしめることとなった由。高校生だった私は本屋で見かけたその創刊号の表紙絵に懐かしさを覚え、手に取りました。
『詩とメルヘン』はやなせ氏が選んだ有名無名の詩人の作品に、全てやなせ氏が挿絵イラストを描いています。創刊号に掲載された詩のひとつ
おつきあい (相馬梅子・作)
生きているときゃ気にかけず
いつでもあえる気やすさに
話もしみじみしなかった
けむりとなって消え去られ
話したくとも通じない
想うこころの重たさに
歯ぎしりしているこのつらさ
死なれて後悔するよりは
生きてるうちにしんじつを
みせればよかったくちおしさ
生あるものがほろぶなら
すべての人にやさしくし
この世に生まれたあかしたて
やがてはけむりと消えてゆこ

札幌パルコ富貴堂書店のサイン会(1977年)でサラサラと描いて下さった絵
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