銀の匙 again
銀のスプーンをくわえて生まれてきた訳ではないけれど、両親のおかげで大学を卒業して独り立ちするまで「衣食住」に難儀したことはありません。加えて親に感謝したいのは丈夫な体をもらったことと、小さい時から「とにかく本を読め」と言われたこと。
懐かしいパラフィン紙のカバーがかかった上の岩波文庫は、大学に入学して間もない頃に手にしたもの。当時は「二十歳の原点」や「三太郎の日記」などが大学生協の本売り場に『必読書』として平積みされていて、この小説もその‘ジャンル’の1冊でした。
いま「銀の匙」といえば、こちら↓を指すよう。
今年のマンガ大賞を受賞したというニュースもきのう飛び込んできたばかり。この本、実は先月なかばに敬愛する人生を楽しむ達人‘こ~ちゃん’女史から頂戴していたもの。その時から表紙に描かれた牛たちのように何度も反芻して読み返し、味わっていました。
読んでいて‘感じる’ところはこの本のそこら中にあふれていて、「自然」「農業」「動物」「北海道」「人生」といった言葉の羅列では語りきれないです。作者の体験と実在する高校がモデルになってるからなんでしょうね。
漠然とした憧れだけでブラキストン線を越え北海道に渡ってきたことが、それなりに自分の人生を「豊か」にしてくれている、その理由を教えてくれる本ですね、荒川版‘銀の匙’は。
個人的にいま関心が高いこのことも、しっかり登場します↓
こ~ちゃん、本をありがとう! お返しに送ろうと思ってパックしたままになっているモロモロのもの、近日中にお届けしますm(- -)m
追悼 N君
心からご冥福をお祈りします
和商市場での森中アナウンサーとN君のやりとり
森中アナ: はいはい!私は釧路にやって参りました! 釧路の象徴である和商市場に、釧路を元気にしようと、あるものが売っているそうなんです。新鮮な魚介類が並んでいますが・・・。その一角に意外なモノを見つけました。
森中アナ: こんにちは!
N君: どうも、こんにちは!
森中アナ: チーズ!?
N君: はい、チーズ。
森中アナ: えっ?!何故、和商でチーズなんですか?
N君: この地域には沢山おいしいチーズがあって、ぜひ地元の人に沢山食べてもらいたいという想いがありまして、和商市場さんに協力していただいて、今ここに特設売り場を設けさせて頂いてチーズを売っております。
以下は、イベントで時おりチーズ販売を手伝う門外漢の僕らのためにN君が作成した、酪恵舎のそれぞれのチーズの特徴を記したA4版で7ページにも及ぶマニュアル「酪恵舎のチーズを販売して下さる方へ」の結びの一文です。
自分はチーズを売るときは「買ってもらえなくてもいいから、ひとりでも多くの人に食べてもらいたい、好きなチーズを見つけてほしい」という思いで売り場にたつようにしています。笑顔でお友達に「こんな美味しいものがあるよ」と紹介する気持ちで、酪恵舎のチーズもお客様に紹介してもらえると幸いです。よろしくお願いいたします。
| 固定リンク
Black & White
白糠漁業協同組合女性部の手作りによるシシャモ加工品「黒上ししゃも」。昨日から発売になったばかり。道の駅「恋問館」に出向いて購入しました。
確かに、みごとに真っ黒ですね(笑) ししゃもって、こんな色になっちゃうんだ! これはワインよりもビールに合う味わい。お気に入りの米国ドラマ「ホワイトハウス」の録画を観ながら、ビールとともに楽しませてもらいました。
S氏来釧 肉食ツアー
とにかくガストーラでお肉料理を腹いっぱい食べたいんだぁ~、ということで内地から飛んで来られたS氏を囲んでワイン会仲間数人の会食。メインは北海道が誇る茶路めん羊牧場、武藤さんの羊肉! こちらから見ると、なんか凄い! エイリアンのよう・・・
本来のマルミタコは、Thon(マグロ)で作るものとのこと。
塊りで焼きあがった仔羊もも肉と、マトン。こちらから見ると食欲をそそります(笑)
切り分けて盛り付けられたメインディッシュ 旨い、うまい・・・
S氏も大満足でしょう(笑)
ワインは
5人で4本、やや控えめに楽しみました(笑)
生エゾシカ肉 走る!
16日から始まった釧路市内のスーパーあいちょう(芦野店、星が浦店)での阿寒町産エゾシカ生肉販売(~22日(木)まで)、出足がかなり速いようです。
夕方に芦野店へ出向いた時には既にしゃぶしゃぶ用は売り切れていて、冷蔵ショーケースもかなりまばらな状態でした。
とりあえず自分用にはモモ焼肉用を確保しました。
そこへやって来られた市内在住の主婦Nさん
これまでもエゾシカ肉を召し上がったことがあるそうです。
シカ王子Sさんによるエゾシカ肉の栄養学的優秀性、食味の個性の説明にも頷かれ、すでにご存知の様子でした。
試食用に用意されていたしゃぶしゃぶを味わってあらためて納得され、焼肉用パックをお買い上げ頂きました。
「シカしゃぶ」試食会はスーパーあいちょう(芦野店、星が浦店)にて16日(金)~18日(日)の11:00~18:00まで。この機会にぜひエゾシカ肉の美味しさを確かめてみてください!
すと~りあstory
栄町のイタリアン「伊酒屋 すと~りあ」で室谷シェフと談笑する谷口さん(後ろ姿)
白糠のレストランはまなすのワインセミナーを修了された方たちの集まりに私も誘って頂き、飛んで行きました!
すと~りあ、実は札幌から釧路に転勤が決まった9年前の3月に、家探しで来釧した時に私が初めて入った釧路のお店なんです。
室谷シェフのお料理の数々
谷口さんにとって室谷シェフは札幌のアグリオ1979で修行した時のお師匠さんなんだそうです。
ドラピエの乾杯で始まったこの夜のハイライトは、谷口さんが当時札幌の寿屋で購入し夜行列車で白糠までハンドキャリーしてきて、ずぅ~っとセラーで寝かせていたという思い入れのある大切な1本。
そのワインとは
ボルドーの偉大なヴィンテージ ’82 のCh. クレールミロン!
写真では判りにくいですが、しっかりした色あいを保ちまだまだ熟成が期待できた驚くほど元気なワインでした。とても30年経っているとは思えないほど。夫婦は長く連れ添うと「似てくる」とよく聞くけど、ワインも長く手元に置いておくとその人に似てくるのかな。
(右から開けた順に)
NV シャンパーニュ カルトブランシュ ブリュット ドラピエ
○ 2006 シャブリ ジョセフ・ドルーアン
○ 1999 ムルソー ルイ・ラトゥール
● 2002 シャンボール・ミュジニー Ch.ド・ラ・ショーム
● 2003 サグランティーノ・ディ・モンテファルコ アダンティ
● 1982 Ch.クレールミロン
○ 2005 トカイ・アスー 3プットニョス St.ステファンズ・クラウン
最後のデザートワイン、しっかりとした酸のある甘みがとても心地良かったです。楽しい美味しい会に呼んでいただき、本当にありがとうございました。
ひと皿の幸せ すと~りあ
北海道ハンバーグ 再び
(右手前から左奥へ)
エゾシカ肉、北海道産牛&豚合い挽き肉、茶路産ラム肉 のハンバーグ
スロウのエゾシカ料理特集号に掲載された白糠のレストラン「はまなす」さんへ、夕飯を食べに伺いました。
北海道ハンバーグに加えて、3月までの期間限定メニューだというエゾ鹿肉ときのこのリゾットを注文
ハンバーグ3種の食べ比べを楽しみながら頂いていたら、谷口シェフが「これ、今日大量に入ったシカ肉をさばいてその切れ端を赤ワイン煮にしたので、ちょっと食べてみて」と小皿を持ってきて下さいました。
何なんだろう、この旨さは・・・ ほんの少し甘みを感じる味付けがお肉の軟らかさと相まって抜群の美味しさでした。 エゾシカ肉は本来決して硬くもないし臭くもない!ものなんです。谷口シェフにきちんと料理してもらって、このエゾシカ肉はきっと幸せですね。
こちらはややスパイシーな味わいです。それぞれのエゾシカ料理にメリハリがあって美味しく、あっさりすっかりと胃袋に納まりました。
帰り際にスロウの掲載ページにしっかりちゃっかりと、谷口シェフのサインをいただきました。宝物にします!
今日の釧路は良い天気だ!
昨夜は打上げでかなり飲んだので(笑)、少々二日酔い気味。それにしても不思議な集団だなぁ~とツクヅク感じました。イマ風の表現なら‘クラウド’とでも。それもみっちりと濃い crowded cloud! 日常の生活では立ち位置がそれぞれあって流れているのだけれど、いざ出陣!となると結集して すごいパワーを発揮。夏空に入道雲がもくもくと湧き上がるが如し、です。楽しい、いい経験をさせてもらいました。
エゾシ会議 イオマンテの夜
エゾシ会議の講師陣とスタッフの打上げをイオマンテにて
どれもとびっきり美味しかったオードヴルの数々
舟崎シェフ特製パテの独特の味わいに自家製ジャムの甘みがメッチャ合います! ワインがすすみ過ぎて困る(?)一品でした。
エゾシカすね肉&バラ肉の煮込みは、常に熱々の状態で供されました。私は何度お代わりしたことか(笑)
同じ地域で獲れたエゾシカの挽き肉とそば粉を使ったガレットは、幸せな地産地消の‘完成形’のひとつだと私は思っています。好みでいろいろなアレンジが簡単に出来ますし、何より子供たちも喜んで食べてくれますから。
そして、こちら!
シンポジウム会場で楡金シェフがさばいたエゾシカ骨付きモモ肉を、舟崎シェフが料理してくれました。ボードメニューには載ってなかったので、いわばサプライズ! シェフ二人のコラボでスタッフの打上げに花を添えてくれた感じです。
これを食べて「エゾシカ肉は美味しくない」なんて言う人はいないでしょう。
当然みんな群がって(笑)
舟崎シェフ、素晴らしいお料理を沢山、ありがとうございました! あの会費で本当によかったのかな(笑) ひたすら感謝です。
この後は有志で二次会へ。
第2回くしろエゾシカシンポジウム 当日
「みんなでエゾシ会議 in くしろ」講師陣の皆さんの話はどれも興味深く面白かったのですが、やはり一番美味しいところをさらっていったのは楡金シェフでしょう(笑)
① 肉の‘すき間’に指を差し入れて広げ、広げきれない所をペティナイフで切り込んでゆく。 ② 筋の下にナイフを差し込んでカットし、そこから持ち上げ削ぎ取るように筋膜をはがしてゆく 。 ③ 処理が十分済んだら肉の線維に対し直角にカットする。
百聞は一見に如かず。なんとなく自己流でこなしていたことを、「なるほどこういう風にやればいいのか」とすっきりと理解できました。
このパフォーマンスはぶっつけ本番だったので、楡金シェフのプロの手技を余す所のなく映像化するのに担当スタッフがかなり奮闘しました。なんと照明に用いたのは、用意してあった蛍光灯スタンドでは十分な照度を得られないと気付いたスタッフの直前の機転で、エゾシカ頭数調査(ライトセンサス)に使用する強力な投光器!
一方、私も微力ながら会場の設営と終了後の撤収作業に参加しました。なので、その辺りを少し紹介します。
開場前の講師演壇からの眺め。300席がこのあと、ほぼ埋まってしまいます!
講演会場にはエゾシカに関する様々な情報の展示スペースも併設しました。
写真では雰囲気を伝えきれないですけれど、エゾシカ・ワンダーランドの様相です。
これは北泉開発さんの啓蒙用ジオラマ。野生のエゾシカによる被害状況を伝えるとともに
捕獲してから
安定供給のため一時養鹿して、食品加工するまでの流れを判りやすく展示してました。
増えすぎたエゾシカを適正に頭数管理するためにはハンターの腕を借りなければならないのですが、ハンターの高齢化と減少が解決すべき課題にもなっているようです。そこで次世代のハンター養成ブースも登場!
輪ゴムを飛ばすゴム鉄砲による射的です。狩猟免許を持っている講師陣も、これはやりたがってました(笑)
北海道を楽しむ雑誌スロウのブースで「エゾシカ肉のある食卓」を特集した最新号を販売する I さんとNさん。この特集号の数々の記事を実際に取材し、書かれたお二人がそろって直接対面販売! 発行元のソーゴー印刷って本当にすごい会社だと思います。Nさんとお会いするのは、プライベートで参加されていた昨年のエゾシ会議以来だから、ちょうど1年ぶり。
とにかく美しい写真と読み応えのある記事が満載、これで880円! 今回のシンポジウムに来れなかった方も、これを読めばエゾシカ肉の素晴らしい魅力をお判りいただけると思います。 ぜひお近くの書店で手にとって見てください。おすすめ本です!
さて、舞台裏(脇?)のスタッフルーム
奥に見えるブルーの大きなクーラーボックスには、楡金シェフがこれからさばくエゾシカのモモ肉が入っています。
テーブルの上にはいろんな具の入った野戦食(笑)のおにぎり。
一番人気は、やはりこれ↓
会場スタッフにはこのおにぎりを目当てに集まったボランティアが多数。私もその一人です(笑)
そして、シンポジウム来場者に配られた試食用のエゾシカハンバーガーをスタッフも味わうことが出来ました。
事前情報で「パテに工夫が・・・」と聞いていたのですが、その秘密についての説明はパッケージに
バンズを持ち上げてパテを白日のもとへ
見た目に美しいパテが、食べて美味しくない訳がない。確かにこのシカバーガーにはワインが欲しくなりますね。まっことに旨い「エゾシカ料理」です!
「エゾシ会議 イオマンテの夜」編へ続く