輝く夜
札幌とんぼ返りのJRは満席。あろうことか、本を読みながら飲もうと車内に持ち込んだ宮越屋のカフェ・ラテ トールサイズ(かなりの量)を一口も味わわずに床にぶちまけ、隣席のゴージャスおばさんの金ラメバッグやフェラガモ風シューズにまで飛び散って、しばし思考停止状態。我に返ってから客室乗務員(女神に見えました)に応援を頼み、大量の新聞紙とお手拭でなんとか原状復帰。それから読み始めた本。
クリスマスの夜には、必ず幸せな奇蹟が起きる。
そんな話が5編。この作者は私と同じ歳。いくつになっても夢は見る。この本が見せてくれる夢は決して嫌いじゃない。というか、今でも大好きなタイプの夢
読み終えた時に、なんとなく優しい気持ちになれるのがいい。
その気持ちで、結局釧路まで相席したゴージャスおばさんに下車間際に改めて迷惑をかけた旨詫びると、当初額に険のあった彼女も「いいのよ、大したことなかったから」とキャンディーズばりの微笑返しをしてくれたのでした。