さよなら妖精
よねざわほのぶ、初めて読む作家の本。これもまた、boy meets girl の物語。でも、boyが日本のフツーの高校生なのに対して、girl はユーゴスラヴィアから来た、自国の将来を担う政治家を目指す、使命感にあふれた同年代。日本の日常の中に、さまざまな意味を見出だそうとする。雨宿りしていたその少女マーヤから、しばしば発せられる質問「そのことに、哲学的意味はありますか?」
読んでいる間ずっと、マーヤのイメージが何故かタレントのベッキーとダブったのだけど(笑)
マーヤの帰国を間近に控えて
「おれを、ユーゴスラヴィアに連れていってくれ」
「もりやさん。わたしは、ユーゴスラヴィア人の文化を造る政治家になるため、いろいろの国を見てまわりました。とても意味があったと思います。
それでは、もりやさんはなにをするためにユーゴスラヴィアへ行きますか」
「だから、なにかを」
眼を、眼の奥を覗き込まれる。
「なにか?」
「・・・・・・・」
もりやの気持ちを知っていながらも、マーヤの答えは
「今は駄目ですね。観光に命を賭けるのはよくありません」
そして、平和な日本と紛争の続くユーゴスラヴィアの違いを思い知らされる最終章は、あまりにもショッキング。
昨日、Yさんからおみやげに頂いたラデュレのマカロン! 色とりどりで綺麗なのはモチロン、とにかく美味しい! この歳にして、マカロンに開眼
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