実録 シュリ
北朝鮮の女性工作員が韓国で摘発されたというニュース、日本の新聞各紙でも報道されました。左は地方紙の北海道新聞、右は朝日新聞に掲載された写真です。情報収集のため韓国軍幹部と接触しているうちに若い陸軍大尉と本当に恋に落ち、本国からの暗殺指令などを実行しなかったため自分自身が抹殺されることを恐れ、精神状態が不安定になっていたとのこと。途中で女性がスパイであることに気づいた恋人の陸軍大尉も、自首を勧めたものの当局へ自分から報告することはなかったという。
1999年に封切られた北朝鮮女性工作員と韓国情報局員との悲恋を描いた映画「シュリ」は日本でもかなりの評判となったので、知っている人も結構いるかもしれません。今回の事件を予見しているようなストーリーでしたから、そのことが今度のニュースバリューにもなっているようです。恋人の暗殺を実行できず、苦悩してアルコールへ逃避する映画のエピソードなどは、精神安定剤を服用していたという今回のケースそのまま。
映画は、北から潜入した他のメンバーとともに大統領暗殺指令を実行しようとするヒロイン(女性工作員)と、それを阻止する立場の恋人(情報局員)が舞台となったサッカー場で対峙するところがクライマックスになっています。そして、大統領が乗った専用車が視野に入ったヒロインが車に向け発砲し、その彼女を恋人が銃撃する
悲しすぎるクライマックスとともに、エンディングで流れる音楽がとても印象的でした。