蜜蜂の家
灰谷健次郎の「兎の眼」「太陽の子」を世に出した理論社のヤングアダルト向け、著者は札幌出身で芥川賞作家の加藤幸子、ということでそれなりの期待を持って読み始めた本です。東京の会社を辞めて山村の養蜂場「蜜蜂の家」で働くことになった主人公の理枝は自死した父を持つ。養蜂場の女性経営者はリストカットの傷があるシングルマザー、息子は混血児(これ、差別用語じゃないです)。同僚は拒食症で閉じこもりがち・・・ 登場人物の設定が落語の三題噺みたいで、個人的にはちょっと鼻白む感(現実にこういう状況があったとしても、小説にすると全く嘘くさい)があったのですが、養蜂への興味が勝って読み進めることがなんとかできました。十代の頃に読めばそれなりに感動もできる物語なのだけど、今の歳で読むと「これでもか」という設定が気になります。
A Taste of Honey Boogie Oogie Oogie ♪
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