フランス菓子
東京の本屋で見つけた、フランス菓子店の厨房をのぞき見することができる小説。出だしがちょっとミステリー仕立てになっているのと、お菓子作りの現場が臨場感たっぷりに描写されるので、ぐいぐい引き込まれます。最後の方で、ややありきたりの恋愛小説めいてくるのが惜しい! でも、そのデートのシーン、目について気になった菓子店を和菓子、洋菓子を問わず食べ歩く
駅前で、二階建ての洋菓子店が目に入った。
「最中を食べたばかりだけど」
「でも、気になりますよね。これは職業病です」
「職業病というか、すでに業(ごう)だ」
食べながら、その店の立地なども評価する。
「ここだってきっと苦労してますよね。このあたりは、昔ながらの洋菓子店が多いから」。“洋菓子”という日本固有のジャンルは、したたかだ。イタリア菓子が流行すればイタリア菓子の、フランス菓子が流行すればフランス菓子の良いところを取り入れ、完全にオリジナルのケーキを作ってしまう。ティラミスとザッハトルテとクレーム・ド・ブリュレを並べて売ることに何の抵抗も覚えない。それが日本流だ。むしろ、客もそれを歓迎する。・・・ その結果、デパ地下に並ぶケーキが、どれもこれも似たような外観を持ち始めたとしても。
或るフレンチのシェフが「パスタは絶対、出さない。出したら、この店はフレンチじゃなくなる」って言ってたけど、その矜持、大切なんですね。
そのフレンチレストランのマダムが教えてくれた、おすすめのパティスリーは、ここ
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コメント
それなのに、、、グラッパ...

スミマセンでした。
投稿: M子 | 2008年3月23日 (日) 15時44分
あの時ごちそうになったのは単なるグラッパじゃなくて、
「ロマーノ・レヴィ」でしょう!
例えていえばイタリアンのリストランテでお店からサービスされたのがDRCのマール、というのと同じだから、喜ばない客はいないと思いますよ。私はウハウハでした(笑)
パリの三ツ星レストランでも日本酒をリストオンしてるそうですし・・・・
投稿: ユンボギ | 2008年3月23日 (日) 16時46分