知らない言葉
知らない言葉に出会うととたんに心がざわついて、その意味をすぐ調べて確認しないと私は落ち着かなくなってしまいます。その理由はハッキリしていて、小学校に入学した頃まで遡ります。日用品の名前をカタカナで書きなさいという「国語」の書き取りのテストがあり、問題のひとつにスプーンの絵が描かれていました。答えの枠は□□□□(4文字)です。なにせ東北地方は会津の山奥にある小学校でしたので、同級生はサジとかシャジと書いていました。その時の担任はサトウミツエ先生という、女性のやさしい先生です。私は枠がひとつ余るのを不思議に思いながらも、「スカラ」と自信をもって答えを書き込みました。普段、家ではみんなそのカトラリーをそう呼んでいましたから。採点されて戻ってきた同級生の答案には×がついていましたが、私の答案には×でも○でもなく、サトウミツエ先生の「?」マークが付いていました。
帰宅して母に「どうして○じゃないの・・・」と半ベソで答案を見せたら、なんと母は笑い出して、あろうことか今度はそれを父に見せに行って、またいっしょに笑っています。賢明な読者諸氏はもうお気づきかもしれませんが、スカラはサジを意味するハングルだったんです。家の中で使われる言葉と、外のそれとは必ずしも同じではない、と意識した最初の記憶です。そのせいか「言葉」そのものに妙に敏感に反応してしまいます。ずいぶん前に深夜のTV番組で「たほいや」に出遭った時も、まったく意味がわからずパニックに近い状態になってしまいました(笑)
追伸:「半ドン」はまだ、死語にはなっていないと思います (^^)
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