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東京雑感(前編)

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先週、東京へ出張した時に感じたことをいくつか。

外食するということ

本当なら釧路ワインを楽しむ会の例会に出席しているはずだったのに独り異郷で夜を過ごすハメとなり、初めて泊まる銀座にほど近いビジネスホテルの界隈を逍遥。Tokyo_itarian20061108 メインストリートをちょっと外れた中通りにいい雰囲気(←外観のこと)のイタリアンを見つけて、そこで夕食をとりました。結論からいうと、料理のお味はいま一つ。この料理だけを目当てにここに足を運ぶ人は、よほど奇特な方なんだろうな、と申し訳ないけどそう思いました。でも、楽しい夕食の時間を過ごすことができたんです。それはフロアを担当してたスタッフ(女性)の気持ちよいサービスのおかげ。ひと昔前の陸奥A子や、くらもちふさこのマンガの主人公のような雰囲気のメガネをかけたその女性が私の好みだった、ということじゃなくて(それも多少はあるけれど・・・)、オーダーの受け方や料理の説明がとても自然なんですね。マニュアル通りの素人っぽさ丸出しでもなく、「客あしらい」というような慇懃無礼さでもなく、ちゃんと客個人を見て対応するという当たり前のことができていたので、とても居心地が良かったんです。冷菜盛り合わせ、牡蠣のソテー・サラダ仕立て、パスタ、そしてメインに鹿児島産黒豚のローストをアラカルトで頼んで、その中でもボタン海老と水菜のパスタ(トップ写真左)が美味しかったので「これ、美味しいですねっ」と伝えたら、パッとうれしそうな笑顔で「他のお客さんにも好評なんです!」と言葉が返ってきました。レストランで食事をするというのは、こういうことなんだと私は思っています。

客にとっての「最低な客」

そんな風に食事をひとり楽しんでいたら、突然7人ぐらいの中年男女のグループがどやどやと入ってきました。予約はもちろん、直前の連絡も無かったようでお店のスタッフは大慌て。「何名様でしょうか?」から応対が始まります。テーブルがセッティングされて、くだんの客は席に着くや否や「食事してきたばかりだから、デザートとコーヒーだけでいいです」 おいおい、リストランテに来て何を訳の判らないこと言っているんだ! とスタッフ以上に私の血圧は上がってしまいました。幸運にも、ほんの少しだけ常識を持っている人がグループの中にいたらしく、「それだけじゃあれだから、オードブルかなにかもちょっと頼みましょう・・・」。保険屋か、と周囲のみんなが判るほど仕事の話(だけ)を声高にしていました。ドルチェを食べるところだった私は、そそくさと片付けて店を後にしたのは当然です。そんな状況でも、きちんと外まで素敵な笑顔で見送ってくれた彼女に会うために、また出張の時には訪ねたいと思ってしまいました(笑) お店を出る時に、まだ若そうなシェフと目が合って挨拶したけれど、次回に期待しています。

(続く)

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コメント

初めてコメントします。
ユンボギさんとは、ほとんど面識が無いのに、毎朝出社して一番にこのブログを見てる者です。

「ほとんど無い」と書いたのは、F米屋さんに遊びに行って、ときどきお姿をお見かけするから...
あっ、それに以前一度STAXでお会いしました。

実はあの直後から、このブログで取り上げられる音楽や人、懐かしい話が私のツボにはまりまして、「毎日見ずにはいられなーい」状態。

そして今日は高校生のときによく読んだ、「陸奥A子」の名前をを発見して...この名前との思いがけない再会?を喜んでいます!

投稿: よーこ | 2006年11月15日 (水) 13時46分

何だ、銀座のことなら聞いてよ。私は銀座の帝王って言われているんだから。高砂屋のお礼に今度銀座のお気に入りのお店紹介するからね。

投稿: やまちゃん | 2006年11月15日 (水) 13時50分

銀座の帝王さまー
私にもお店教えてくださいねー(笑)
外観で入りやすいお店は苦労するのですよー

投稿: M子 | 2006年11月15日 (水) 16時40分

ひゃー、陸奥A子、くらもちふさこ。やっぱり、同世代ですねー。でも、ユンボギさん、なんでそんなに少女マンガを?

投稿: kazama | 2006年11月15日 (水) 23時14分

あらら、津波警報での職場待機と来年度の予算編成で帰宅が遅くなったんですけど、コメントがたくさん!

> よーこさん
こんなツタナイ日記ブログを読んでいただき、ありがとうございます。STAXでということは、演劇みたい会のシャーリーのお仲間ですね! 書きなぐりブログにこれからもよろしくお付き合いくださいませ。

> やまちゃん
明日16日はボジョレーヌーボーの解禁だけど、「○○の帝王」と呼ばれる人にあまりいいウワサを聞かないんですが、やまちゃんはだいじょーぶですか?(笑) 銀座で肩のこらない美味しい店があったら、ぜひ教えてください。高砂屋の旨いニシン焼き、ごちそうします!

> M子さん
私がシェフだったら、そんな(客とは呼べないような)客には、ぜぇったい毒を盛っちゃいますね、腹が立って・・・ だいたい、寿司屋のカウンターに座って「食事してきたばかりだから、ガリとアガリだけでいいよ」なんて言わないでしょう? 言ったら、普通の大将は黙ってその客を膾(なます)にしてしまうと思います。

> kazama さま
私には土田よしこが描くところのつる姫にそっくりな2歳下の妹がいまして、当時「別マ」や「なかよし」(←「りぼん」でした。訂正!)をいっしょに愛読していましたから(笑) あの頃は少女マンガの全盛期じゃなかったでしょうか。くらもちふさこの「おしゃべり階段」くしゃくしゃ頭の加南(かな)とか、大好きでした。kazamaマダムがお仲間で、うれしいです!

投稿: ユンボギ | 2006年11月15日 (水) 23時59分

つる姫そっくりの妹さん!可愛いでしょうね。
ワタシにはキミドリそっくりの友人がいました。今はアメリカで踊ってるらしいんですが、、(白塗りで踊る前衛舞踏です)

投稿: kazama | 2006年11月17日 (金) 00時54分

> kazamaさま
たぶん混同してらっしゃると思うのですが、カワイイのはつる姫じゃなくて、つる姫と仲良しの「カメ姫」の方です(笑) 
おっとり型でちょっとドジなカメ姫は、まさしく陸奥A子やくらもちふさこが描くところの主人公と共通点があったと思います。

投稿: ユンボギ | 2006年11月18日 (土) 02時48分

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