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杉田二郎 60歳

Folk_andante  

懐かしの5人が来た釧路市民文化会館のコンサート。それぞれの代表曲を中心に4曲ぐらいずつ歌ってくれました。出演順に各人が最初に歌った曲は

佐々木幸男 「元気です」 (メッチャ好きな曲です!)

伊勢正三  「雨の物語」 (正やんが作ったイルカのヒット曲)

太田裕美  「雨だれ」 (言わずと知れた、デビュー作品)

細坪基佳  「春雷」 (「白い冬」と思いきや、ある事情が・・)

杉田二郎  「風」 (シューベルツ時代の名曲!!)

最後は全員で「戦争を知らない子どもたち」を、そしてアンコールはほとんどお約束の「あの素晴らしい愛をもう一度」。トリの杉田二郎はかっこ良かったなあ・・・・。私よりちょうど10年と1ヶ月早く生まれていて、今月2日になんと還暦を迎えています。20年後はsesenta氏を目指すとして、10年後は杉田二郎のようになりたいです。ちなみに杉田二郎氏は還暦のことを「三回目の二十歳(はたち)」と名付けていました。

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いつも、ふたりで

Sesenta_cinco  

う~む、う~む、う~む。 手にとって、そして開いて、読んで・・・とにかく、うなりっ放しです。現在70歳前後というご夫婦の食卓が季節ごとに紹介されている、この本。先日、札幌駅の書店で帰りのJRまで時間つぶしをしている時に見つけたものです。

男は5、6年前人間ドックで、いくつかの「要経過観察」のハンコを押されると同時に、減量と毎日のカロリー計算を言いわたされました。以後、毎食のメニューは「減塩・ローカロリー」がキーワードとなりました。

さいわい、自家用シェフのがんばりでピンチを抜け出すことができ、食生活に気をつける習慣だけが副産物でのこりました。
「ローカロリーでも、マズイものはいや」という、わがままに応えて毎日食卓を用意してくれた相棒に感謝して、あれやこれやと試行錯誤の食卓を日記風に

「一流レストランにも、海外旅行にも出かけたことのないばーさん(= cinco)」が毎日作るお料理を「じーさん(= sesenta)」が紹介したブログ。それが本になったものでした。今から20年後の自分の食卓も、かくあらまほしけれ、いや、かくあるべし、です。日々の食事、料理することから楽しまなくちゃ、と強く思いました。

本のもととなった sesenta & cincoさん ご夫婦のブログは、こちらです ↓  上の本もぜひ、手にとって見てください!

http://sesenta.exblog.jp/

 

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灰谷健次郎さん

Eye_of_the_rabbit_1  

鉄三のことはハエの話からはじまる。鉄三の担任は小谷芙美先生といったが、結婚をしてまだ十日しかたっていなかった。大学を出てすぐのことでもあり、鉄三のその仕打ちは小谷先生のどぎもをぬいた。小谷先生は職員室にかけこんできて、もうれつに吐いた。そして泣いた。

教室でトノサマガエルを引き裂き、踏み潰したひとりの「問題児」と新米教師の、ある事件の描写からこの本は書き始められています。児童文学が決して「子ども向けの物語」 ではなく、「子どもにもわかるように書かれた文学」であることを教えてくれた作品です。子どもの行動や考えを大人の都合、視線で解釈することがいかに浅はかであるか、そして子どもと教師がお互いにどれだけ影響し合う大きな存在であるか、を読む人に強く訴えてくる本です。私は当時、教育大学へ進んだばかりの友人に「とにかく読め!」と、この本を送り付けました。

教育の危機  親子の断絶  若者たちの挫折  今何かを喪失した日本が熱烈に求めているものを こんなにも心あたたかく こんなにも優しい口調で作者は語りかけるのです。まだ希望はあるのだ! 

30年以上も前に世に出た本の帯に書かれたことば。今でも、いまこそ、再読されるべき作品だと思います。11月23日、先週の木曜日に亡くなられた灰谷健次郎さんのご冥福を祈ります。

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通りすがり

Nepenthes    

前日土曜の夜、狸小路7丁目のアーケードの終わりから地下鉄西11丁目駅に向かって歩いていたら、とても気になるスペースに出逢いました。 バーかな? と一瞬、思ったのだけど外からじゃ判断できない。いまブームのエゾ鹿料理を食べさせる店、では絶対ないと思う。突き当たりの壁に飾られた鹿の頭骨が印象的な妖しいオープン・エントランス。独りで入るのは「危険!」と本能がささやいたのでパスしちゃいましたけど、いったい何のスペースだろう・・・ Nepenthes_entrance  

NEPENTHES    苦痛や憂いを忘れさせてくれるもの 

What_is_this

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初冬の札幌大通り公園

Odori_park_20061124   

ランチにフレンチレストラン カザマさんへおじゃました。テーブルは予約客で埋まり、サーヴィスをしている間にも空席を問う(繁忙時間帯なんだから常識的には遠慮すべき?)電話がどんどん入ってきます。マダムはたった一人で笑顔を絶やすことなくテーブルに完璧なサーヴィスをしながら、電話の応対も優雅に、とても優雅にこなしてゆきます。すごい、本当にすごいです。あまりジロジロ見るのも失礼と思い、手にしていった文庫本に意識して目を落とすようにしたのですが、マダムの流れるような所作からは「老舗」の品格というかキャリアの重みがずんずんと伝わってきました。それなのに私は、そのお店で昼間からボジョレーヌーヴォをデキャンタでひとりガブ飲みしてしまったんですけど(笑)  

Odori_park_night_20061124_1  

夜はススキノのビストロ ポワルへ。カザマさんからの「よろしく」という言葉を伝えるとともに、ポワルの貴美子マダムに昼間のマダムkazamaの天女の舞のようなサーヴィスの話をしたら、「私は絶対ダメ(笑) オーダー受けてる時に他のテーブルから『すいませ~ん』と呼ばれただけで『カチン』と来ちゃうから~」と率直な反応が。ふつうはやっぱりそうだよねぇ、とちょっと安心? ここでも、まだ飲んでいないヌーヴォを2種類試しましたが、ルー・デュモンはリーデルのボルドーグラスでサーブされたのが違和感ないほどしっかりした味わいでした。お肉料理は案内をいただいたエゾ鹿肉のポワレをミネルヴォアの赤とともにPoele_invitation_card_200611  

坂井シェフからお土産に頂いたマルメロ。Marmelo 「食べられないんですけど、いい香りがしますから」 確かにとってもいい香りがして、 泊まったホテルで枕元においたら熟睡できました。マルメロはポルトガル語なんだそうです。

  Madredeus  

ポルトガルのグループ

 マドレデウス 

 A Vaca de Fogo(炎の輪舞) ♪ 

 

July_24th_street_1  そういえば、JRの中で読んだ吉田修一のこの本もポルトガルの首都リスボンが舞台(?)の小説でした。間違ったこと(=今までの自分にはできなかったこと)をやってみる勇気を持たないと、人生は切り拓けない、 らしい・・・

「くらもちふさこ」が登場してきます(驚)

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Provencal Kimura 友の会

Pkimura_20061124_main  

山鶉のロースト トリュフ風味 

右手後方の骨付きモモにはウズラの内臓の詰めものが!  一番奥は付け合せのゆり根

ちなみにお魚は 

Pkimura_20061124_poisson  

平目のポワレ ポロ葱のソース 昆布森産牡蠣添え   

 

Pkimura_wines_20061124

フルコースの食事に供されたシャンパーニュとワイン(順不同)

メンバーのFさんが雪のため出席できなかったのは、ちょっとした天気の神様のいたずらか、それともバッカスのご加護? 申し訳ないけど、いつもより少ない5人で堪能してしまいました(笑) S先生のワインと料理にまつわる興味深い話もたっぷり聞けて、いつものようにお腹も心も大満足です。

美味しくて楽しい時間の締めくくりは二人の笑顔で

Kimura_chef_et_madam   

声をかけていただいて、いつもありがとうございます。

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ジェニファー・ロペス

Jennifer_ropez  

ダンス、歌、俳優としての演技力。天は二物を与えず、というのはウソだということが彼女を見ると判りますね。ダンスの最中にみせるキャメロン・ディアスばりの笑顔がとてもキュートで、コロッといってしまいます。とにかくCDのナイナーノーツを読んでも、彼女の多芸多才振りに、同じ人間とは思えない・・・

Jennifer Lopez  If You Had My Love  ♪

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知らない言葉

Dsc02072

知らない言葉に出会うととたんに心がざわついて、その意味をすぐ調べて確認しないと私は落ち着かなくなってしまいます。その理由はハッキリしていて、小学校に入学した頃まで遡ります。日用品の名前をカタカナで書きなさいという「国語」の書き取りのテストがあり、問題のひとつにスプーンの絵が描かれていました。答えの枠は□□□□(4文字)です。なにせ東北地方は会津の山奥にある小学校でしたので、同級生はサジとかシャジと書いていました。その時の担任はサトウミツエ先生という、女性のやさしい先生です。私は枠がひとつ余るのを不思議に思いながらも、「スカラ」と自信をもって答えを書き込みました。普段、家ではみんなそのカトラリーをそう呼んでいましたから。採点されて戻ってきた同級生の答案には×がついていましたが、私の答案には×でも○でもなく、サトウミツエ先生の「」マークが付いていました。

 

帰宅して母に「どうして○じゃないの・・・」と半ベソで答案を見せたら、なんと母は笑い出して、あろうことか今度はそれを父に見せに行って、またいっしょに笑っています。賢明な読者諸氏はもうお気づきかもしれませんが、スカラはサジを意味するハングルだったんです。家の中で使われる言葉と、外のそれとは必ずしも同じではない、と意識した最初の記憶です。そのせいか「言葉」そのものに妙に敏感に反応してしまいます。ずいぶん前に深夜のTV番組で「たほいや」に出遭った時も、まったく意味がわからずパニックに近い状態になってしまいました(笑)

 

追伸:「半ドン」はまだ、死語にはなっていないと思います (^^)

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今日の新聞から

From_todays_newspapers  

ふだんはテレビを見ないので、いきおい夕食がてらの晩酌はBGM代わりのFMラジオをかけながら新聞を読むか、本を読むかしながらダラダラとしてしまいます。それで、今日の記事のなかでいつになく「なぜか」心にひっかかったものを少々。報道部長兼論説委員のKさんは釧路のワイン飲み知人の一人なので、釧路・根室版の多少の記事引用は大目に見てくださいね。 

Higuma_accidents  エゾシカを目にすることや衝突事故は道東ではある意味、日常的になっていますが、ヒグマの出没も例年になく増えてきているようです。北釧水産のかに子店長さんも、今年になって札幌からJRで帰って来る時に乗っていた特急がヒグマと衝突したため途中で一時停止してしまい、とても驚いた、と商品案内メールの近況報告でコメントされていたことがありました。私自身は道南で生息数が多いと言われている山の、その登山道の真ん中にまだ軟らかいヒグマのフンがどっかりとあるのに遭遇したことがありますが、正直その時は無知だったせいか単独行だったにもかかわらず恐怖心はあまり感じませんでした。さすがに今なら、そく引き返すと思います。

もうひとつの記事は、どうでもいいことです(笑)Cheers   

日本のファーストレディのグラスの持ち方が、なんとなく「鷲づかみ」に見えちゃって、らしくないなぁ、というただそれだけです。 

 

 

 本当は、一番気になったというかショックだった記事は道新ではなくて、朝日新聞(12版)の9面オピニオン欄に載った藤原新也氏の「時流自論」なんです。そのコラムの写真と結語を目にして、さすがに脳天気な私も暗澹たる気分になってしまいました。

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ショパン

Chopin_in_my_pocket  

のだめカンタービレがテレビ化されて話題になっているせいか、同じくピアニストを扱ったこちらも文庫版とはいえ現役で売れているようです。Chopin_in_my_pocket3 懐かしさもあって、実はさっそくAmazoneで注文したのですが、落ち着いた装丁の文庫版に気づかずにオリジナルの方を頼んでしまいました。  

 ガゼボ  I Like Chopin ♪

雨音はショパンの調べ、という邦題で小林麻美がカバーしてましたね。

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今日の夕日

Kushiro_sunset20061119  
このところ、夕焼けがいつもに増して素晴らしいです。特に昨日は、あまりに見事な夕日の赤と空の藍、雲の造形に見とれて写真を撮るのをやめたぐらい(笑) それに比べたら今日のはかなり負けているけど、やっぱりぼぅ~っと眺めてしまいます。

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東京雑感(後編)

Sakunen_nouveau きのう金曜日は遅くまで、というか土曜日の確か2時近くまでみんなと飲んでいたのかなぁ。それでお昼近くに起きて新聞を読んだり、音楽を聴いたり、夕日を眺めたり。冷蔵庫には食材の残りや、同僚が持参した手土産がどっさりあるけれど、何もしたくなくて宅配ピザを頼みました。お供はサクネン・ヌーヴォ、つまり去年の「新酒」です。今年のヌーヴォの購入先noisyさんがおまけとしてサービスしてくれたもの。きちんと造られたヌーヴォは1,2年経っても、きちんと美味しいです。適切な条件で保管されていることが大前提ですけれど。宅配ピザには上質のオリーブオイル(Kimuraさんに譲ってもらったもの)をちょっとかけてあげると、ぐっと美味しくなりますね。東京雑感の続きは、ピッツェリアの話から 

客を見て、話しかけて!

どやどやの乱入客に追われるようにして出た前日のリストランテからそう遠くないところに、メインストリートに面してガラス張りのおしゃれなピザ屋さんがあったので、その日は1日遅れで合流した函館の同僚と二人で出かけました。ここも行きずりで入ったのですが、帰ってきて調べたら六本木ヒルズに店がある有名な(?)イタリアンピッツァの系列店のようです。たしかに「ピッツァ」と気取って呼びたくなる雰囲気で、味もよかったし、旨かった。まあ、炊きたてのご飯が美味しいのと同じで、目の前の石釜で焼きたてのピザが美味しくなかったら、そのお店は間違いなく潰れちゃうと思いますけど。気になったのは、カウンターで私が同僚と会話してるのに「このピッツァのお味はどうですか?」と割り込んできて、感想を求められたこと。ピザを2枚おかわりしたので、そのつど。その同僚はバイクとクルマがとても好きで詳しいので、二輪免許を取ったばかりの私はどんなバイクがいいかを興味深く聞いていたのに、興がそがれてしまいました。決して話しに夢中になって、ピザを食べるのをないがしろにしていた訳ではありません。逆に、出るそばから片付けておかわりしましたから、気に入ったのは判ったはず。それなのに「マニュアル」通りに感想を求めてくるんですね。注文を受けるとスタッフ全員(6名、みんな若い)でいっせいにイタリア語で大声で復唱するのもマニュアル通り。前日のリストランテとは根本的にサービスというものが違っていました。 

英語で話したい

こちらは全く飲食とは関係ない話です。帰りに羽田空港のロビーで座って本を読みながら搭乗時刻を待っていると、いきなり at arm's length を侵犯する至近距離から英語で話しかけられました。「隣の空いてる2つの席、私とワイフのために取っておいて。荷物を置いてくから。これからワイフを呼んでくるね、(ニッコリ)」たぶん、こういう意味のことを言ったんだと思います。私に理解できたのは「ワイフ」の単語だけで、修行中のブッダのようなあいまいな笑顔で、話しかけてきたその金髪男性にうなづき返すのが精一杯でした。若い時には英会話学校にも行っていたんですけど、大枚をドブに捨ててるなぁと思うほど上達せず、挫折した苦い思い出があります。でも、せめてなにかひと言、ことばを発したかった! ボケ防止を兼ねて、英会話にもう一度チャレンジしてみようかな、と思い始めています。

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ヌーヴォ・パーティー?

Wagamama  

私の家で1日遅れのボジョレーヌーヴォ解禁を祝いました。男ばっかり6人で6本のヌーヴォを空けたのですが、一番右はしの同僚が「ワインはやっぱり重厚な香りが無けりゃ、ワインじゃないですね」などと生意気にノタマウノデ、Ch.ピション・ラランド97をメインのローストビーフに合わせて開けてしまいました。結局、チーズフォンデュに使ったピノ・グリも合わせると12本のボトルを空けたことに。 右からの二人は明日の土曜日も仕事なんだけど、大丈夫なんだろうか・・・ 知~らないっと(笑) 私は当然、休みです!Beaujolais_ikki  左から空けた順番に並んでいます。最後の方は、みんなワインなら何でもいい、という感じだったかなぁ~ 私は2本目が、いかにもヌーヴォらしい華やかな香りで楽しかったです。ドミニク・ローラン(左から6本目)は、さすがに全員「ん、これ、なんか違うね・・・」と言っていました。Young_yasu Roast_beef

情けないことに、料理中2ヶ所も指を切ってしまい、急遽、料理は自分で作ることが多いというY君に助けを請いローストビーフをカットしてもらいました。でも、怪しげな手付きだなぁ・・・

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ボジョレーヌーヴォ

Beaujolais_nouveau_2006  

去年はひとりでコンビニのヌーヴォをささやかに味わっただけだったので、今年は会社の同僚と集って、家でわいわいと何種類かを飲み比べることにしました。今日の夕方、解禁から一日遅れで抜栓します。大人の雰囲気を感じさせる落ち着いたエチケットを眺めているだけで、のどが鳴ります(笑)

 

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昨夜の津波警報のこと

Tsunami200611152029  

昨日の晩は来年度の予算作成で8時過ぎまで職場の机に向かっていたところ、外で突然サイレンが鳴り響き「津波警報が発令されました。直ちに高い所へ非難してください」とのアナウンスが何度も繰り返して流れました。揺れを感じなかったので地震があったことには気づきませんでした。

釧路に来た当時とても不思議に思ったのは、夕方5時になると私の職場周辺では必ず「恋は水色」のメロディーが鳴り渡ることでした。音の出所が防災用の街頭スピーカーだと判ったのはかなり経ってからです。故障してないことを確認するために毎日、音楽を流すんですね。職場のすぐそばを流れる釧路川のほとりに、その防災スピーカーは立っています。本物の警報を実際に聞いたのは、昨日が初めてでした。Kushiro_trispeakers

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東京雑感(前編)

P504is03330 P504is03586  

先週、東京へ出張した時に感じたことをいくつか。

外食するということ

本当なら釧路ワインを楽しむ会の例会に出席しているはずだったのに独り異郷で夜を過ごすハメとなり、初めて泊まる銀座にほど近いビジネスホテルの界隈を逍遥。Tokyo_itarian20061108 メインストリートをちょっと外れた中通りにいい雰囲気(←外観のこと)のイタリアンを見つけて、そこで夕食をとりました。結論からいうと、料理のお味はいま一つ。この料理だけを目当てにここに足を運ぶ人は、よほど奇特な方なんだろうな、と申し訳ないけどそう思いました。でも、楽しい夕食の時間を過ごすことができたんです。それはフロアを担当してたスタッフ(女性)の気持ちよいサービスのおかげ。ひと昔前の陸奥A子や、くらもちふさこのマンガの主人公のような雰囲気のメガネをかけたその女性が私の好みだった、ということじゃなくて(それも多少はあるけれど・・・)、オーダーの受け方や料理の説明がとても自然なんですね。マニュアル通りの素人っぽさ丸出しでもなく、「客あしらい」というような慇懃無礼さでもなく、ちゃんと客個人を見て対応するという当たり前のことができていたので、とても居心地が良かったんです。冷菜盛り合わせ、牡蠣のソテー・サラダ仕立て、パスタ、そしてメインに鹿児島産黒豚のローストをアラカルトで頼んで、その中でもボタン海老と水菜のパスタ(トップ写真左)が美味しかったので「これ、美味しいですねっ」と伝えたら、パッとうれしそうな笑顔で「他のお客さんにも好評なんです!」と言葉が返ってきました。レストランで食事をするというのは、こういうことなんだと私は思っています。

客にとっての「最低な客」

そんな風に食事をひとり楽しんでいたら、突然7人ぐらいの中年男女のグループがどやどやと入ってきました。予約はもちろん、直前の連絡も無かったようでお店のスタッフは大慌て。「何名様でしょうか?」から応対が始まります。テーブルがセッティングされて、くだんの客は席に着くや否や「食事してきたばかりだから、デザートとコーヒーだけでいいです」 おいおい、リストランテに来て何を訳の判らないこと言っているんだ! とスタッフ以上に私の血圧は上がってしまいました。幸運にも、ほんの少しだけ常識を持っている人がグループの中にいたらしく、「それだけじゃあれだから、オードブルかなにかもちょっと頼みましょう・・・」。保険屋か、と周囲のみんなが判るほど仕事の話(だけ)を声高にしていました。ドルチェを食べるところだった私は、そそくさと片付けて店を後にしたのは当然です。そんな状況でも、きちんと外まで素敵な笑顔で見送ってくれた彼女に会うために、また出張の時には訪ねたいと思ってしまいました(笑) お店を出る時に、まだ若そうなシェフと目が合って挨拶したけれど、次回に期待しています。

(続く)

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夏の力道山

Rikidouzan_of_summer  

先月の北海道新聞書評コラムで北上次郎が取り上げた「ありふれた魔法」「あかね雲の夏」そして「夏の力道山」と、ここ1週間ほど続けて読んできたけれど、最後の「夏の力道山」は本当におもしろい! この本、東京出張に持っていった数冊の文庫本を読みきってしまったので、思い出して購入しようと東京の大きな書店をいくつか回ったところ、どこも売り切れだったんです。それで昨日の夕方、会社帰りに釧路の本屋に行ったら、平積みで置いてあるじゃありませんか。コーチャンフォーさん、ありがとう。

ご飯を食べさせ、家の中を整えて、自分以外の家族に目を配る。欠けている物は補い、優しい言葉をかけ、みんなが元気で気持良くいられるように、と考える。それをしていれば、自分自身も助けることができる。

「いつも、どうしたら一番いいかなって考えるようにするの」

「どんな仕事でも、相手が必要なことをちゃんとわかる人間になりたいと思って」

仕事を持つ主婦の一日をユーモアたっぷりに描いた小説なんだけど、男の私でも「元気をもらった」と読後に強く思う本。売り切れだったこと、すごく納得。 

イタリアの張り切り母さんが造るワイン、イル・ブォンヴィチーノのレオナルドを読書のお伴に久しぶりに飲んだら、びっくりするぐらい美味しい! 追加購入しようとネットで検索したら、これも売り切れ(笑) 円山屋さんの実店舗に隠し在庫ないかなぁ・・・

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サウダージ

Saudade  

正直なところ、いやな時期に盛田隆二と出逢っちゃったな、という思いがしてる。「ありふれた魔法」が、いい歳していい加減フンベツを持てよ! そんなこと言ったって好きなものは好きだから仕方ないじゃないか! って内容だったけれど、同じ著者のこの本は、男と女の関係は(即物的な)アレだけじゃなくて、自分の居場所があるかどうかが問題なんだ、ということを最初から最後まで書きつづった小説。映画なら当然、R指定かな。

「日本では孤愁とか、思慕感覚と訳されているが、ちょっとニュアンスが違う。失ったものを懐かしむ感情とでも訳したほうがいいかもしれない。アフリカ大陸から南米大陸に連行された黒人たちが大西洋の波打ち際に立ち、海の向こうの故郷に思いを馳せる。サウダージとはそんな悲しい言葉だ」 

インド人を母、日本人を父とする「混血」の主人公、裕一。

「混血って」と裕一は少し考えてから言った。「血が混じることではないんです。血は混じらないんです。ぼくはあるときは日本人ですが、別のあるときはインド人なんです。混血ってそういうことなんです」 

私自身は「混血」じゃないけれど、この言葉はとてもよく判る。そういう状況が「居場所」の確保を難しくしているのも事実だから。

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居心地のよい距離

Comfortable_distance  

14:29 大楽毛(おたのしけ)の工場にて 

英語に at arm's length といって、腕を伸ばした距離に、(なれなれしくしないように)距離を置いて、という意味の表現があります。だから arm's length friend というのは、そばにいるので親しいように見えるけど、決してその距離以内には近寄らせない友人のこと。友人に限らず、よほど心を許した人じゃないと、この至近距離では誰もが相手に違和感を覚えてしまいます。Crowded_seafowls エレベーターで定員近くまで乗り合わせた時に感じる息苦しさは、望まずにその距離を侵されたことに起因する、と何かの本に書いてありましたっけ。

なので、魚粉飼料工場の上を群れ飛んでいる海鳥たちが工場の屋根に降り立ったとき、ものの見事に at wing's length で並んでいるのを見て、お前たちもか!とちょっと驚きました。 

反対に、親しくなりたいと思うなら、その人の arm's length の中に自然に入っていけばいい。それがとても自然にできるのがビストロやバーのカウンターで、私がテーブルよりカウンターが好きな理由はそこにあります(笑) 

  

Sade  

  シャーデー 

  By Your Side

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あかね雲の夏

Akanegumo_no_natsu  

学生の頃の理想通り、外資系コンサルタント会社に勤める傍ら、寸暇を惜しんで幾つもの資格を取得している杏子。勤めていた会社が倒産し、気乗りしないまま帰省した田舎で、出世が約束される親戚の会社への入社を勧められた俊太。二人は大学生時代に知り合い、一時期は恋人に近いような関係になったこともあったが、結局は仲のいい友達というところに落ち着いている。「身内ってことで将来も保証されているし・・」と親戚の所への就職をほのめかす俊太に、「・・・・最低だね」と冷ややかに言い放つ杏子。電話は着信拒否され、メールは無視されることに。

なんともヒドイ出だしだけれど、小説の本筋はそのあと俊太が辺鄙な地にある空き家となった本家の屋敷の管理をなりゆきから引き受け、そこで地元の人たちとの交流で経験する一夏の出来事にある。その中心は、友人を亡くした事で自分の殻に閉じこもる様になった少女、智穂との出会い。

「なあ、明日からも一緒に釣りをしたいんだけど、どうかな?」遠くに目を向けたまま聞いてみた。少しためらう気配があったが、智穂は頷いてくれた。「いいよ」 

働く意味を考え直す。答えのない問いを考える物語。ちょっと恥ずかしいけれど心地よい甘さが感じられ、いま流行の「癒やし系」に分類されるらしい。確かに、気持ちが楽になる小説。

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ここは、どこ?

Dali_who  私はダリでしょう? 今どきこんなベタなコピーを使うかぁ、とア然とした画家サルバドール・ダリの展覧会。上野の森美術館でやっているのを東京出張の直前に知り、昨日の午前中にのぞいてきました。平日だというのに、東京藝術大学がすぐそばという場所柄か、若い人が多い館内は切れ目の無い長蛇の列。でも私は、列に入ってノロノロ歩くのが苦手なので、みんなの肩越しにひょいひょいと眺めるだけにしました。これはルネ・マグリットだ、といわれても信じてしまいそうなシュールな作風、嫌いじゃないです。道立近代美術館で観たピカソより楽しめました。

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肥ゆるコルク

Bassen_something  本日の朝日新聞(12版)より

朝刊しかない釧路では同じニュースが地元紙より1日遅れて載るけれど、この「折々のうた」は全国同時掲載でしょう、きっと。そして、ワインを開けるたび気になるのは、コルクのことじゃなくて自分の胴回りのことでしょう、きっと。(笑)  お酒の中では抜栓時の注目度が高いのは、やはりワインですね。ビールの王冠を抜くのをみんなでジッと見つめたりしませんから。シャンパーニュのコルクは、確かに頑張ってボトルネックに入っていたなぁ、という気にさせられます。 

 

Tokunaga_hideaki 今夜から明日、北海道は雨模様

 

徳永英明 Rainy Blue

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After all, you're still you

An_ubiquitous_magic   

この本を読んで、少し夢から醒めた気がする。

「次長はストレス、どんな方法で発散してらっしゃいますか?」「まあ、ちょっとつらいなと感じたときは、なつかしい音楽を聴きながら当時の思い出にふけってみたり、自宅の書斎を整理して要らなくなったものを大量に処分してみたり」

ふと同時に、口をついて出たことばが同じで、ことばだけでなくふたりの思いが重なり合う瞬間。

同じセリフ、同じ時、思わず口にするような、ありふれたこの魔法でつくり上げたよ、だれも触れない、ふたりだけの国

もちろん、書名はスピッツの曲 ロビンソン ♪ から。この歌は11年前に初めて地方勤務になった春先に繰り返しラジオから流れていて、都落ちしたと不安になっていた気分で聴いていたのを思い出します。

 「人生の予定が狂うほどの恋など するつもりはなかった。」 帯の惹句が語る通り、ミネラルたっぷりのしょっぱい読後感の本。

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Bright Ocean

Bright_ocean_20061104  14:24撮影 

今日は素面です。この時間帯、部屋は温室状態で、ベランダが快適。

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いつもの夕暮れ

Sunset20061103  16:01撮影

朝8時から10時まで、ちょっとだけ仕事に出勤しました。飲み残しボトル4分の1ほどのマルセル・リショー、これから晩酌で片付けます。本当の飲み頃は来年以降らしいです。 

 

Kings_of_convenience KINGS OF CONVENIENCE

  Toxic Girl   ♪

「便利の王様」という変な名前のデュオ。5年前、札幌のタワーレコードで流れているこの曲を耳にした時、サイモン&ガーファンクルの新曲かと思いました。まったり系です。ビデオのオチもありがちだけど、いい(笑)

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ジャケ買い(2)

Grappa_for_goodcheese ワインを購入する時は、これは家での晩酌用、これはあの人たちとこういう機会に、これは半年後のワイン会で、という風に自分なりにイメージして決めています。ロマーノ・レヴィの愉快なエチケットは、特にそのはっきりしたイメージが購入の動機になりますね(笑) 

このボトルの絵は、クビが長いのでひょっとしたらヤギかな、と不安にもなったのですが、昨日のネコの絵を見ても判る(?)ように間違いなくヒツジです!(たぶん・・・) それで、白糠のグッチーズの人たちと茶路めん羊牧場のお肉を腹いっぱい食べてドンチャン騒ぎをする機会があれば持参したいな、と思って購入したもの。

井ノ口さんには結構思ったことをズバズバ言葉にして言えるのに、ヒツジのような純真な目をした武藤さんを前にすると、何故かヨン様と接近遭遇したオバサン状態になり、まともに口がきけません。ぜひグラッパの力を借りて、酔った勢いで一度きちんと話を伺いたいな、というのが夢です。

で、もう1本は、 全くそういう具体的なイメージが何も湧かないにもかかわらず、Grappa_for_twoふらふらと購入してしまったものです(笑) 

 

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ジャケット買い

For_giulio  

音楽CDでも小説でも、そのジャケット写真や装丁が自分の好みじゃなかったら、中身の評判がどんなに良くても購入する気になりません。ワインのエチケット(ラベル)も同じ。中身に渾身を込めている作者が、仕上げの外装に手を抜くはずがない! というのが、その根拠。上の写真はイタリアでワイン用のブドウの搾りかすから造られる蒸留酒「グラッパ」のラベル。その品揃えが豊富な円山屋さんから購入して、Wine Bar Giulio Vierci の開店祝いに持って行きました。ジュウリオがその場で封を切ったので、いっしょに乾杯したけれど、その直前にご馳走してくれた自家製リモンチェッロがメッチャ美味しくて、影が薄くなっちゃったかな(笑) 北イタリア(リグーリア州)出身のジュウリオが造るリモンチェッロは、レモンの皮を漬け込む南イタリアのとは違ってレモンの葉を使うそうです。それも実家のお祖父ちゃんの木のを! お店のドリンクメニューには載っていません。ゴチソウしてもらえたら、ひたすら感謝しましょう(笑)

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