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読み初め

kutyu-buranko  新年に満を持しての直木賞受賞作、奥田英朗。大好きです、こういうの。読んでる最中は面白くてつい笑ってしまい、読後に元気が出てくる作品。『坊主の雑巾がけ』、ずいぶんやってきてしまった気がするし、50頁の7行目なんか「イタイ!」って感じです。奥田ファンになる人はみんなそうなんだろうけど。(いちおう)患者の登場人物たちが現実の中でマトモであろうとして(あるいは、マトモであるが故に)精神科医の伊良部を訪ね、治癒してゆく過程を読むのはワインの最高のお供ですね(なんのこっちゃ)。月並みな表現ですけど、直木賞は伊達じゃなかった。次は、イン・ザ・プールも読まなきゃ。

お供のワインil_falcone はイタリア(プーリア州)のウーヴァ・ディ・トロイアという聞いたことの無いブドウ品種から作られたカステル・デル・モンテDOCリゼルヴァ1999。函館時代の恩師からのもらい物。つまみは上の本と、バルサミコ酢をたらした酪恵舎のモンヴィーゾ。 

N43 もう一冊。先に挙げた浅倉卓弥の最新作。ちゃんと札幌が舞台の小説です(笑)。ただし、地名はいっさい出てきません。テイネオリンピアらしきスキー場の場面から始まる姉妹の物語。地元ラジオ局でDJをやっている妹が選ぶ曲は、CCR「雨を見たかい」、バグルズ「ラジオ・スターの悲劇」、イーグルス「ホテル・カリフォルニア」、PP&M「悲しみのジェット・プレーン」・・・ いったい時代はいつなんだ? それも明らかじゃないです。兄妹がいる私としては、いま読んでおいてよかったと思う本。ただ最後のページは、なんか昔のビールのコマーシャル、「サッポロ、ミュンヘン、ミルウォーキー」を思い出してしまいました。作者は私より10歳も若いのに、どっからネタを仕入れたんだ!(笑)

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コメント

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます!
私も昨日1冊読み終えました。本は大好きなのですが、最近は全然上達しないけれど大好なことがありそちらを優先する傾向にありました。
でも1冊読み出すと次々読みたくなってきます。
一気に読んでしまおうと思わずに、連載ものだと考えて日々のんびり読んでいくといいんですよね。。。とは思うものの、やっぱり読みだすとそれってチョー難しい~!!

投稿: erikoriko | 2006年1月 3日 (火) 21時57分

今年もお手柔らかにお願いします。
何が難しいかって、erikorikoさんが静かに本を読んでいる姿を想像できません。なんとなく、部屋の中をぐるぐる走り回りながら、読んでるような気がします。

投稿: ユンボギ | 2006年1月 4日 (水) 20時04分

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