浅倉卓弥
札幌出身の作家です。これまで出た4冊の中では「君の名残を」が今のところいちばん私好みですが、この時期にはビジュアル的にこちらの方がよろしいかと(笑) デビュー作の「四日間の奇蹟」はその設定上、どうしても東野圭吾の「秘密」と比較されてしまうのでちょっとソンしてますけど、なかなかの感動作でした。そして、2冊目として手に取った「君の名残を」は、完全にツボにハマってしまいました。剣道の腕に覚えのある現代の高校生たち(!)が平安時代末期にタイムスリップ、歴史上の人物として『時』に翻弄されながらも時代を動かしてゆく・・・ この手の物語は好き嫌いがハッキリ分かれてしまうので、興味のある方にだけ言えば「チョ-おすすめ」です。「雪の夜話」は閉塞感をもつ青年と雪の精のような少女との交流を描くファンタジー。こんな説明だと自分でも読む気になれない(笑)。設定がファンタジーなだけで、しっかりした小説。不思議な感動をもって読み終えられます。「北緯四十三度の神話」はこの年末の楽しみにとってある本。
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コメント
この人の作品で読んでいるのは四日間の奇蹟だけです。感動巨編という本屋のキャッチコピーに惹かれて手にしたのですが、ハルモニアと黄泉がえりを足して2で割ったような話で、いまいちインパクトに欠けるような気がしました。でも読んでいるときは夢中でページを繰っていたような気がしますが。。。
札幌出身なんですか 知らなかった
投稿: Kana | 2005年12月26日 (月) 23時26分
お久しぶりです!!
その方のはまだ読んだ事がないです。
貸してください!札幌出身と言う事は舞台は札幌が出てきたりするのでしょうか?
今は私は東野さんの「時生」を読んでいる途中です。なかなか前に進みませんが、、、、、
お正月実家に帰るJRでは何を読もうか今わくわくしています。
来年は小説も書いてみたいなー
投稿: M子 | 2005年12月27日 (火) 22時41分
Kanaさん
確かに「四日間の奇蹟」はそういう感じが読中ずっとしました(笑) オビに謳われているような巨編というよりも、感動的な佳作というところでしょう。でも、読んでソンはしない本ですね。
M子さん
「北緯四十三度の神話」はこれから読むのですが、地理(緯度)的に考えてまず間違いなく札幌が舞台でしょう(笑) カバー絵も大通り公園から見たテレビ塔ですし。「雪の夜話」に具体的な地名は出てきませんが、私は小樽をイメージして読んでいました。札幌ご当地物が好きなら、スレていない頃(初期)の渡辺淳一は読みましたか?「阿寒に果つ」や「リラ冷えの街」はM子さんの好きな恋愛ものですよ。
投稿: ユンボギ | 2005年12月27日 (火) 23時46分